日本の進路

米国経済が金融危機に端を発して実体経済もリセッションとデフレが進行することは避けられない状況となってきました。オバマ政権に変わってからも市場放任主義で格差を放置してきたブッシュ流は否定されますが、基本的には市場機能や自由な競争環境を重視することには大方変わらないと考えられております。

グーグルに代表されるような新興企業が一気に世界を席巻するようなダイナミックな自由競争社会やそれを可能にする金融市場が米国の強さです。

一方、日本はものづくり・環境技術での強さは論を俟ちませんが、第3次産業とくに資源を最適に配分するための金融市場の強化が叫ばれております。金融市場の強化、対日投資の拡大、そのための規制・税制改革や優秀な人材の受け入れの為の都市機能・インフラ整備とやるべき課題は見えている気がいたします。

バランスのとれた産業の発展で安定性を確保した後、富の再配分が大切かと思います。

また、中国を始めとする新興国の食の欧米化やバイオエネルギーによる急速な穀物需要によって穀物相場の高騰がおこり、日本も農業に対する考え方が食の安全・安心のみならず、食料自給率の観点からも変わりつつあります。高齢化がすすみ衰退している農業分野も新卒就農者は毎年2000人程度と停滞しておりますが、農業経験がない新規参入や農業を以前経験し他産業に就職した人が農業に帰ってくる離職就農者が00年代に入ると着実に増えきているとのことです。これは農業の法人化もひとつの要因であると言われております。

 

 

 

 


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