経済産業省、「植物工場」普及後押し
植物工場は年間を通して安定して野菜などを生産できるほか、工場団地や商店街の空き店舗など農地以外でも栽培できる利点があります。最近では、企業や個人が農業に参入する手段のひとつとしても注目を集めています。ただ、人工光型の施設をつくるには300坪の施設で5億?6億円のコストがかかるとされ、普及の障壁にもなっております。
同省は8月を目途に5?6か所の大学などを研究拠点として認定するとともに、それぞれ10億円程度の補助金を出して年内にも研究施設を稼働させ、技術の改良に着手する方針だそうです。
農林水産省が植物工場を使って農業をする担い手の育成を実施していくことから、経産省は工場産の野菜の販路開拓に力を入れていきます。
植物の野菜は農薬などを使わず、無菌状態で栽培するため、洗わずにすぐ食べられるのが特徴で、安全性が高く、洗浄作業が軽減されることから、外食産業や食品加工業者での需要が見込まれています。
経産省は外食や食品加工を手掛ける企業や業界団体向けの説明会なども進め、また自治体や商店街などとも連携して、消費者の植物工場への認知度を高めて、雇用の受け皿として農業への関心が集まる中で、植物工場を農業活性化の起点の一つとする構えです。
科学や技術の発展と食の自給率向上・安全への高まりなどにより、植物工場が農作物の本格的な生産拠点となっていくことで、農業の枠組みが大きく変化していく予兆になればと思います。
日時:2009年7月29日 11:35